Gmailの「安全性の低いアプリの許可」について

どもです。

すでに話題になっていると思いますが、5月30日からGmailで「安全性の低いアプリの許可」が利用できなくなります。
これが変わるとどうなるかをつらつらと書いておきたいと思います。
Gmailからのお知らせはこちら です。
なお、この記事はメーラーでの利用を対象に記載しています。
また、この記事はわかりやすく説明することを目的に書いていますので、一部不正確な情報や用語の使い方がおかしい箇所があるかもしれません。
あらかじめご了承いただけますと幸いです。
ただ、あまりにもおかしな箇所がありましたら、ご連絡いただけると助かります。

そもそも何これ?

端的にいうと、Gmailで承認されていないメーラーでログインできるようにするかどうかを切り替える機能です。
Gmailでは、数年前から特別な認証方式(正式にはOAuth2認証)でメーラーとGmailアカウントを結びつけるよう推奨しています。
そして、この認証方式に対応していない、要するにGmailのメールアドレスとGmailのログイン時に利用しているパスワードで送受信を行うメーラーを「安全性の低いアプリ」と呼んでいます。
この「安全性の低いアプリ」を利用できるようにする設定が「安全性の低いアプリの許可」です。
この設定をオンにすることにより、メールアドレスとパスワードを利用してメーラーで送受信できるようになっていました。

「安全性の低いアプリの許可」が利用できなくなるとどうなるの?

答えは簡単です。
上記を読んでおわかりかもしれませんが、メーラーでメールアドレスとパスワードを利用している場合、送受信ができなくなります。

じゃあ、どうすればいいの?

はい、ここからが問題です。

方法としては2つあります。

1つは、Gmailの認証に対応しているメーラーへ切り替えるという方法です。
実は、最近のメーラーはGmailの特別な認証方式に対応しているものも多いです。
この方式を利用できる場合、そちらを利用することが一番おすすめです。
しかし、この方法を利用する場合、メーラーがGmailの認証方式に対応している必要があります。
もし、お使いのメーラーが対応していない場合は、下記の2つ目の方法を利用するか、そちらも利用できない場合、別のメーラーへ変更する必要が生じます。

2つ目の方法は、「アプリパスワード」を発行して利用するという方法です。
Gmailの認証方式に対応していないメーラーの場合は、「アプリパスワード」というものを発行して、メールアドレスと発行されたアプリパスワードをメーラーに設定すれば、送受信できるようになるかと思います。
しかし、この方法の場合、2段階認証というものを有効にする必要があります。
基本的にはこの2段階認証という認証を行うには、スマートフォンが必要となります。
そのため、スマートフォンを利用していない場合は、この方法を利用することはできません。
アプリパスワードの発行方法や2段階認証を有効にする方法は、 Gmailの解説ページ を参考にしてください。
なお、アプリパスワードの生成時に表示される「アプリの選択」では「メール」を、「デバイスを選択」では「Windowsパソコン」を選択すればよいようです。
また、アプリパスワードは1度発行したものを確認することはできませんので、必ずメモを取るなどして保存しておいてください。

各メーラーの対応状況

自分が知っている限りの各メーラーの対応状況をまとめておきます。
なお、この情報は記事執筆時点(2022年5月13日)の情報ですので、最新の情報はご自身で調べていただけますと幸いです。

1.マイメール

高知システム開発社製のマイメールの場合です。

マイメール3をお使いの場合は、マイメール5へ更新するか、アプリパスワードを利用するかのどちらかになるかと思います。

マイメール5かつアカウントがIMAP形式で設定されている場合は、Gmailの認証方式でログインされているかと思います。
アカウントがPOP形式で登録されている場合は、IMAPへ切り替えるか、アプリパスワードを利用するかのどちらかになるかと思います。

2.MMメール

MMメールが6.0以降かつアカウントがIMAP形式で設定されている場合は、Gmailの認証方式でログインされているかと思います。
アカウントがPOP形式で登録されている場合は、IMAPへ切り替えるか、アプリパスワードを利用するかのどちらかになるかと思います。

3.VoicePopper

VoicePopperは、現状、Gmailの認証方式をサポートしていません。
ただし、テストユーザーとしてOAuth2認証を利用するための申請ができるようです。
詳しくは、 Gmailは5月30日から「安全性の低いアプリを許可する」方法ではメール送受信が行えなくなります をご参照ください。
この方法が利用できない場合は、アプリパスワードを利用するか、別のメーラーへ変更するかのどちらかになるかと思います。

4.Thunderbird

Thunderbirdは、新規アカウント追加時の指示に従っていれば、Gmailの認証方式を利用していると思います。
既存のアカウントの場合は、「ツール」→「アカウント設定」でアカウント設定ダイアログを開き、アカウント一覧から該当アカウントの「サーバー設定」を選択し、「認証方式」が「OAuth2」になっていることを確認してください。

5.Becky! Internet Mail

「Becky! Internet Mail」は、Ver.2.75以降のバージョンでGmailのOAuth2に対応しています。
アカウント追加時にGmailのアドレスを入力すると、自動的にOAuth2認証を利用するようになっています。
既存のアカウントの場合は、「ツール」→「メールボックスの設定」を開き、「認証方式」として「OAuth2」が選択されていることを確認してください。

まとめ

ということで、5月30日以降、結構大変なことになりそうなので、かなり簡単にですがまとめておきました。
本当はメーラーごとの操作方法とかを載せたかったんですが、何せ上記のメーラーはThunderbird以外どれも持っていないため、試すことができていません。
申し訳ありません。
何かの参考になればいいのですが。

ということで、今回は以上です。